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アモーレクリニック HOME | 性病に関する記事 | 最強の性病と呼ばれる「スーパー淋病」とは?今後世界的に流行する可能性も……?
- 2024.03.15
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最強の性病と呼ばれる「スーパー淋病」とは?今後世界的に流行する可能性も……?
性病に感染した場合、最初は焦り、悩み、ショックを受ける男性がほとんどです。
しかし何度も性病への感染を繰り返すうちに、だんだんと慣れてきてしまって「またか。治療しなきゃ」程度にしか思えなくなる場合も多くなっていきます。
これが人間の「慣れ」の恐ろしい点、と言えるでしょう。
幸いなことに、性病に感染してもほとんどの場合、抗生物質を服用すれば治療は可能です。
そういった部分も、何度も性病への感染を繰り返すと「慣れ」が出てきてしまう理由と言えるでしょう。
しかしそんなことを言っていられるのは、あくまでも「性病は抗生物質を使えば治療できる」との条件が、前提として存在しているため。
もし「抗生物質を服用しても、治療できない性病」に感染してしまったら……、そう考えると、ゾッとしますよね。
しかしそんな状況が、もしかしたらもう目の前にまで迫っているかもしれません。
それが今回のテーマとなる「スーパー淋病」の存在です。
「スーパー淋病」とは?どういった点が従来の淋病と異なっている?
まず「スーパー淋病」とはなにか、を説明しましょう。
「スーパー淋病」とは、さまざまな抗生物質に対して耐性を手に入れた淋菌によって引き起こされる、淋病です。
簡単に言えば、淋病治療の王道である「抗生物質を使っての治療」が、スーパー淋病には通用しないわけですね。
そのため「治療をしても治らない!」など、淋病の症状に苦しむ男性が増加してしまう可能性があるのです。
「スーパー淋病」はどのような原因で誕生した?
抗生物質の効果がなかなか得られない「スーパー淋病」は、どのような原因で誕生してきたのでしょうか。
細菌が抗生物質に対して耐性を得るのは、その細菌自体が「進化」したため、と考えられます。
たとえば淋病に感染した人が、クリニックで診察を受け、抗生物質を処方された、としましょう。
抗生物質を服用すれば身体の中の淋菌は数を減らすため、症状は治まります。
しかしその時点で「治ったから」と言って抗生物質の服用を止めてしまうと、まだ体内で生き残っていた淋菌がその抗生物質に対して耐性を獲得し、そのまま増加してしまう可能性があるわけですね。
そのような状況を繰り返し、複数の抗生物質に対して耐性を持つ淋菌による「スーパー淋菌」が誕生した、と考えられます。
「スーパー淋病」は今後ますます進化していく可能性もある
実際に「スーパー淋病」の原因となる淋菌は、今後ますます進化していき、さらに多様な抗生物質に対して耐性を身に着けていく可能性があります。
そもそも淋病の治療に使われる抗生物質は、これまで何種類も登場してきました。
それは淋病を引き起こす淋菌の学習能力が高く、それまで使用されてきた抗生物質の効果が得られなくなってしまい、新しい抗生物質が使用されるようになる、との歴史を繰り返してきたのが原因です。
耐性を得た細菌を研究し、新しい抗生物質を生み出して治療に使用するわけですね。
まさに「イタチごっこ」とも言えますし、いつ「どんな抗生物質も効果がない淋菌」が誕生してきてもおかしくない状況、とも言えるでしょう。
一生「淋病」と付き合っていく未来もありうる
どんな抗生物質も効果がない淋菌が誕生し、もし感染したとしたら、当然治療はできません。
つまり感染したら、一生「淋病」と付き合っていかなければならない、なんて未来も考えられるわけですね。
淋病の症状には個人差はありますが、男性の場合「排尿時の激痛」や「尿道から膿が出る」などが代表的です。
そんな病気と一生付き合っていくのは苦痛ですし、なによりセックスもできなくなってしまうのが、大問題と言えますね。
世界における「スーパー淋病」の代表的な感染例
「スーパー淋病」の存在は、けっして「自分には関係ない」ものではありません。
もうすでに、実際に「スーパー淋病」に感染した患者が、世界には登場してきています。
つまり自分も感染者とセックスをして「スーパー淋病」に感染する可能性は、けっしてゼロではないわけですね。
具体的に「スーパー淋病」には、どのような感染例があるのか、ご紹介しましょう。
○「スーパー淋菌」世界初の発見例?2009年日本
「スーパー淋菌」が世界で初めて発見されたのは、なんと「日本」です。
2009年、日本の風俗店で働く女性の喉から、当時淋病の治療に使われていた抗生物質「セフトリアキソン」に対して耐性を持つ淋菌が発見されました。
女性はその後、ほかの抗生物質の投与を受け、喉の「スーパー淋菌」はなくなった、とのこと。
○海外風俗で遊んだ旅行者が感染するケースも
「スーパー淋菌」に感染した男性のケースでは、2018年のイギリス人男性、2022年のオーストリア男性の例があります。
この男性たちは、どちらも海外旅行へ出掛け、現地の風俗で遊んだ結果「スーパー淋病」に感染しました。
彼らも最初に投与された抗生物質には効果があまりなく、違う抗生物質を投与されて回復したとのことですので、最悪の事態は避けられた、と言えるでしょう。
○2023年・日本の人気芸人も「スーパー淋病」に感染?
テレビのバラエティ番組で披露されたトークで、日本の人気芸人も「スーパー淋病」に感染した、との事実が明かされています。
その芸人さんは、後輩の女性芸人から紹介された美女とセックスをしてしまい、その美女から「スーパー淋病」を感染させられた、とのこと。
性器の激痛と、パンツがビショビショになるくらい大量の膿の分泌に襲われたそうです。
こちらも最初に処方された抗生物質では効果がなく、再検査の結果「スーパー淋病」に感染していることが発覚。
半年以上さまざまな抗生物質を服用し続けて、ようやく完治した、とのことです。
「スーパー淋病」に感染しないためにはコンドームの使用を忘れずに!
「スーパー淋病」は、現在のところ感染した患者は全員「違う抗生物質が効果を発揮した」とのことで、回復はしています。
しかしこのまま淋菌が進化を続ければ、いつの日かどの抗生物質も効かない、究極の「スーパー淋病」が登場してきても不思議ではありません。
もしそんな「スーパー淋病」に感染してしまったら、効果がある抗生物質が開発されるまでの長期間、憂鬱な人生になってしまうかもしれないでしょう。
そのような状況にならないために、常日頃から淋病はもちろん、各種性病へ感染しないように注意することが必要です。
そのためには、パートナー以外との性交渉の際には、コンドームの着用を確実におこなうと良いでしょう。
コンドームを着用すれば、性病に感染する可能性を極力下げられます。
性病は挿入時だけでなく、オーラルセックスや粘膜同士の接触でも感染しますので、コンドームは最初から最後まで、着用し続けるようにしてくださいね。
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※本記事は、日本形成外科学会、日本美容外科学会(JSAS及びJSAPS)所属のアモーレクリニック院長鈴木秀明医師の監修のもと、内容の正確性や信頼性を確認しています