EDは英語で「勃起機能の低下」を意味する「Erectile Dysfunction」の略です。
日本では「勃起不全」「勃起障害」と訳されますが、まったく勃起が起こらない場合だけでなく、
硬さや持続力が不十分であることも含め「満足な性交が行えない状態」のことを指します。
自分の意思に反して勃起するのに時間がかかったり、
勃起したとしても射精する前に萎えてしまうこともEDの症状です。
途中で中折れしてしまう…
最近なんとなく勃ちが悪い…
などの症状を感じた時は
「ED」を疑ってみて下さい!
最近6ヶ月間で当てはまるものをお選びください。
(全5問)
性的刺激を脳が感じる
性的興奮が神経を
通じて下半身に伝達される
様々な物質が分泌され
血液が性器に流れ込む
勃起は「性的刺激を脳が感じる」「性的興奮が神経を通じて陰茎に伝達される」
「陰茎動脈の拡張により血液が性器海綿体に流れ込む」という3ステップが必要不可欠です。
一見すると単純で動物的な現象のように思えますが、そのメカニズムは意外に複雑です。
器質性EDとは血管の動脈硬化の進行や、神経の障害などが原因となって起きてしまうEDのことです。30歳を過ぎると、病気がなくても加齢と共に血管の老化が始まり、弾力性が徐々に低下(動脈硬化)してEDの症状を自覚してくる方が出てきます。動脈硬化になると血管が十分に拡がらず、血の巡りが悪くなり陰茎海綿体にも十分な血液が流れ込まなくなるためです。
また、正常に勃起をするためには神経の働きが重要です。神経には脳を含む「中枢神経」、脳と末梢をつなぐ「脊髄神経」、身体全体につながる「末梢神経」があり、性的刺激を受けるとこれらの神経を通して、陰茎に勃起を促す命令が下ります。しかし神経に障害を受けると、その命令を下してもうまく陰茎まで伝わらないため、EDの原因となってしまうのです。
神経系の傷害が起こる原因には、糖尿病性神経症やパーキンソン病などの内的要因のほか、不慮の事故や脳出血による脊髄の損傷や、前立腺肥大や前立腺がんの一部の手術のように外部から神経を傷つけるような外傷があります。
EDは「中高年から」と考えている方が多いかもしれません。しかし実は、20代、30代でも中折れや勃起障害に悩んでいる方が多く、そんな若い世代に多いのが「心因性ED」です。
身体に不調がなくても、いざという時に勃起しなかったり、頻繁に中折れしたり…。それは、仕事や家庭などの日常生活におけるストレスや、性交がうまくいかなかったトラウマなどの精神的ストレスが引き金となっている可能性が高いです。奥さんから子作り宣言された日だけはなぜかうまくいかない…、なんてことはないでしょうか?それは「今日はうまくやらなければ!」というプレッシャーが大きなストレスとなり、性的興奮が神経にうまく伝わらないことで、自分の意思とは裏腹に勃起しなくなってしまうのです。このようにストレスやプレッシャーがあると、性的興奮が神経を通してスムーズに陰茎に伝わりにくくなり、EDを引き起こします。
性行為の経験が浅い10代後半~20台前半に緊張からなる場合や、仕事が忙しく、また子作り世代でもある30代~40代に陥りやすいパターンです。また、最近増えているうつ病によるEDも「心因性ED」です。「性欲が出ない」「性行為が面倒」なども、この心因性EDに分類されます。
疾患の治療のために内服している治療薬が原因で引き起こされるEDが「薬剤性ED」です。つまり、薬の副作用でEDとなる場合があるのです。EDのお悩みで来院される方の中で、まだ若い世代で睡眠薬・抗うつ薬・向精神薬を服用している方や、年齢に関わらず高降圧剤(血圧の人に処方される薬)を服用している方は、薬剤性EDをまずは疑います。実際に、主治医に服用する薬剤を変更してもらっただけでEDが改善に向かった方もいました。
特に抗うつ薬・向精神薬は、添付文書に「副作用としてEDがある」ことが明記されていないことが多いです。そのため、精神科又は心療内科にて処方を受ける際に、主治医から副作用でEDがあることを伝えられない場合も多くみられます。また、うつ病などの精神疾患の場合は、精神的に弱っているため性行為を試みる人も少ないので、来院されて初めて内服している治療薬の影響を知る方が多くいらっしゃいます。
具体的にどのような薬が薬剤性EDになりやすいか、日本性機能学会が監修している「ED診療ガイドライン」に『EDを引き起こす可能性のある薬剤』として掲載されています。
降圧剤 | 利尿剤(サイアザイド系、スピロノラクトン)、Ca拮抗剤、交感神経抑制薬、β遮断剤 |
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精神神経薬 | 抗うつ薬(三環系抗うつ剤、SSRI※、MAO阻害薬※2)、 向精神病薬(フェノチアジン系、ブチロフェノン系、スルピリド、その他)、 催眠鎮静薬(バルビツール系)、麻酔 |
ホルモン剤 | エストロゲン製剤、抗アンドロゲン薬、LH-RHアナログ、5α還元酵素阻害薬 |
抗潰瘍薬 | スルピリド、メトクロプラミド、シメチジン |
脂質異常症治療薬 | スタチン系、フィブラート系 |
呼吸器官・アレルギー用剤 | ステロイド剤、テオフィリン、β刺激薬・抗コリン薬、 抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン)、プソイドエフェドリン |
その他 | 非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs) |
上記のEDガイドラインにも記載されているように、多くのうつ病患者さんが薬剤性EDを知らずに、EDも心の病だと思い込んで更に病状を悪化させる可能性が心配されています。
EDの原因を3つ紹介しましたが、実際に「EDの原因はこれだ」と特定することは難しく、3つの原因が複合して起こる場合が多いです。
加齢による動脈硬化(器質性ED)と、降圧剤の副作用(薬剤性ED)や仕事での疲れやストレスなど(心因性ED)が複合して絡んでいることが多く見受けられます。いずれの原因でも、バイアグラなどのED治療薬は有効ですので、少しでも不安やお悩みがある方は、まずはご相談ください。
薬品名 | バイアグラ(シルデナフィル) | レビトラ(バルデナフィル) | シアリス(タダラフィル) |
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錠剤の 画像 |
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錠剤の 見た目 |
ひし形、青色 割線なし フィルムコーティング錠 |
丸形(円形)、オレンジ色 割線なし フィルムコーティング錠 |
涙形(卵形)、黄色 割線なし フィルムコーティング錠 |
特徴 | 世界で一番最初に認可されたED治療薬です。 抜群の知名度と人気。 |
即効性が特徴のED治療薬です。 バイアグラより、食事に影響されにくい。 |
世界でNo.1シェアのED治療薬です。長時間効果が持続。 食事の影響を受けない。 |
有効 成分 |
総称名:シルデナフィル(Sildenafil) 一般名:シルデナフィルクエン酸塩(Sildenafil Citrate) |
総称名:バルデナフィル(Vardenafil) 一般名:バルデナフィル塩酸塩水和物(Vardenafil Hydrochloride Hydrate) |
総称名:タダラフィル(Tadalafil) 一般名:タダラフィル(Tadalafil) |
用量 (含量) |
25mg 50mg ※100mgは国内未承認 |
5mg 10mg 20mg |
5mg 10mg 20mg |
製造 販売元 |
ファイザー株式会社 | バイエル薬品株式会社 | 日本新薬株式会社 |
製造 販売 承認 年月日 |
1999年1月25日 ※100mgは国内未承認 |
5mg:2004年4月23日 10mg:2004年4月23日 20mg:2007年5月24日 |
2007年7月31日 |
販売 開始 年月日 |
1999年3月23日 ※100mgは国内未販売 |
5mg:2004年6月21日 10mg:2004年6月21日 20mg:2007年7月18日 |
2007年9月12日 |
価格 | バイアグラ錠25mg: 1錠 1,800円 バイアグラ錠50mg: 1錠 2,000円 バイアグラOPフィルム25mg: 1錠 1,800円 バイアグラOPフィルム50mg: 1錠 2,000円 バイアグラジェネリック 錠50mg: 1錠 1,500円~ |
レビトラジェネリック錠10mg: 1錠 1,700円 レビトラジェネリック錠20mg: 1錠 2,100円 |
シアリス錠10mg: 1錠 2,500円 シアリス錠20mg: 1錠 3,000円 |
効果 | 正常な勃起をサポートする (EDの原因となるPDE-5という酵素を阻害し、勃起を補助) |
正常な勃起をサポートする (EDの原因となるPDE-5という酵素を阻害し、勃起を補助) |
正常な勃起をサポートする (EDの原因となるPDE-5という酵素を阻害し、勃起を補助) |
効き目 (勃起時の硬さ) |
強い | とても強い | マイルド |
効き 始める 時間 |
服用後、約30分~1時間程度 | 服用後、約15分~30分程度 | 服用後、約1時間程度 |
効果の ピーク 時間 |
服用後、約1時間程度 | 服用後、約45分程度 | 服用後、約3時間程度 |
効果持続時間 (作用時間) |
約4時間~5時間程度 | 約5時間~6時間程度 | 約24時間~36時間程度 |
飲み方 (服用方法) |
空腹時に水またはぬるま湯で服用 1日1回まで 24時間以上間隔を空けて飲む |
空腹時に水またはぬるま湯で服用 1日1回まで 24時間以上間隔を空けて飲む |
空腹時に水またはぬるま湯で服用 1日1回まで 24時間以上間隔を空けて飲む |
副作用 | 副作用が現れやすい 一時的なほてり、紅潮、頭痛、動悸、消化不良、腹痛、眼充血、鼻づまりなどの可能性あり |
副作用が現れやすい 一時的なほてり、心悸亢進、頭痛、めまい、鼻づまり、消化不良、嘔気などの可能性あり |
副作用が現れにくい 一時的な紅潮、消化不良、背筋痛、頭痛、鼻づまりなどの可能性あり |
食事の 影響 |
食事の影響を受ける | 食事の内容によっては影響を受ける | 食事の影響を受けない |
お酒との併用 | 適量摂取は、リラックス効果で相乗作用あり 多量摂取は、効果の低下、めまい、急性アルコール中毒の可能性あり |
適量摂取は、リラックス効果で相乗作用あり 多量摂取は、効果の低下、めまい、急性アルコール中毒の可能性あり |
適量摂取は、リラックス効果で相乗作用あり 多量摂取は、効果の低下、めまい、急性アルコール中毒の可能性あり |
禁忌 | 重度の肝機能障害や心血管系障害を有する方や性行為が不適当と考えられる方など | 重度の肝機能・腎機能障害や心血管系障害を有する方や性行為が不適当と考えられる方など | 重度の肝機能障害や心血管系障害を有する方や性行為が不適当と考えられる方など |
併用 禁忌薬 |
アミオダロン塩酸塩を含む薬剤 硝酸剤(一酸化窒素供与剤) sGC刺激剤 |
硝酸剤(一酸化窒素供与剤) sGC刺激剤 チトクロームP450 3A4阻害剤 コビシスタットを含む薬剤 クラスⅠA抗不整脈薬 クラスⅢ抗不整脈薬 |
硝酸剤(一酸化窒素供与剤) sGC刺激剤 |
不整脈の方への 処方 |
アンカロン錠、アミオダロン塩酸塩を使用していなければ処方可 | アミオダロン塩酸塩錠、アンカロン錠などの抗不整脈薬を使用している場合は処方不可 | 治療により管理されていれば処方可 |
抗真菌薬を 使用中の方への処方 |
○ 処方可 | イトラコナゾールカプセル、イトラコナゾール錠などの抗真菌薬を使用している場合は処方不可。 | ○ 処方可 |
HIV治療薬を 使用中の方への処方 |
○ 処方可 | × 処方不可 | ○ 処方可 |
網膜色素変性症の 方への 処方 |
× 処方不可 | × 処方不可 | × 処方不可 |
血液透析中の 方への処方 |
○ 処方可 | × 処方不可 | 著しく効果が増強するため、薬剤を割って5mg、または10mgを慎重に投与。要経過観察 |
心筋梗塞の既往歴がある方への処方 | 発症後6ヶ月以上経過していれば処方可 | 発症後6ヶ月以上経過していれば処方可 | 発症後3ヶ月以上経過していれば処方可 |
脳梗塞・脳出血の既往歴がある方への処方 | 発症後6ヶ月以上経過していれば処方可 | 発症後6ヶ月以上経過していれば処方可 | 発症後6ヶ月以上経過していれば処方可 |
低血圧の方への 処方 |
最大90mmHg未満、または最小50mmHg未満は処方不可 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可 |
最大90mmHg以下は処方不可 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可 |
最大90mmHg未満、または最小50mmHg未満は処方不可 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可 |
高血圧の方への 処方 |
最大170mmHg以上、または最小100mmHg以上は処方不可 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可 |
最大170mmHg以上、または最小100mmHg以上は処方不可 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可 |
最大170mmHg以上、または最小100mmHg以上は処方不可 ※薬で正常値にコントロールされていれば処方可 |
高齢者 65歳 以上 |
最高血中濃度上昇・半減期延長等々認められているため(効き目が強くなるため)、低用量25mgから投与を開始するなど慎重に投与 | 最高血中濃度上昇・半減期延長等々認められているため(効き目が強くなるため)、「5mg」を開始用量とし、最高用量は10mg | 最高血中濃度・半減期延長等々は若年者との差は無いが高齢者では一般に生理機能(代謝や排泄機能)が低下しているため体内の成分残存時間が伸びることから慎重に投与 |
注意点 | 服用後の食事は約1時間~2時間は空ける グレープフルーツとの併用は注意 |
グレープフルーツとの併用は特に注意 | 用法用量を変えない (効き始める時間が遅いため、効いていないと思って用量を増やさないこと) グレープフルーツとの併用は注意 |
化学名 | 1-[[3-(6,7-dihydro-1-methyl-7-oxo-3-propyl-1H-pyrazolo[4,3-d]pyrimidin-5-yl)-4-ethoxyphenyl]sulfonyl]-4-methylpiperazine monocitrate | 1-{[3-(3,4-Dihydro-5-methyl-4-oxo-7-propylimidazo[5,1-f][1,2,4]triazin-2-yl)-4-ethoxyphenyl]sulfonyl}-4-ethylpiperazine monohydrochloride trihydrate | (6R,12aR)-6-(1,3-Benzodioxol-5-yl)-2-methyl-2,3,6,7,12,12a-hexahydropyrazino[1′,2′:1,6]pyrido[3,4-b]indole-1,4-dione |
分子式 | C₂₂H₃₀N₆O₄S(シルデナフィル) C₂₂H₃₀N₆O₄S・C₆H₈O₇(シルデナフィルクエン酸塩) |
C₂₃H₃₂N₆O₄S(バルデナフィル) C₂₃H₃₂N₆O₄S・HCl・3H₂O(バルデナフィル塩酸塩水和物) |
C₂₂H₁₉N₃O₄(タダラフィル) |
分子量 | 474.6g/mol(シルデナフィル) 666.7g/mol(シルデナフィルクエン酸塩) |
488.6g/mol(バルデナフィル) 579.1g/mol(バルデナフィル塩酸塩水和物) |
389.4g/mol(タダラフィル) |
CAS登録番号 | 139755-83-2(シルデナフィル) 171599-83-0(シルデナフィルクエン酸塩) |
224785-90-4(バルデナフィル) 224785-91-5(バルデナフィル塩酸塩水和物) |
171596-29-5(タダラフィル) |
構造式 | |||
性状 | 白色の結晶性の粉末 N,N-ジメチルアセトアミドに溶けやすい 水、メタノールに溶けにくい アセトニトリル、エタノール(95)、ジエチルエーテルにほとんど溶けない |
白色から微黄色、または微褐色の結晶性の粉末 水、エタノール(99.5)にやや溶けやすい |
白色の粉末 ジメチルスルホキシドに溶けやすい 水にほとんど溶けない アセトニルにやや溶けにくい エタノール(99.5)に溶けにくい |
添付 文書 |
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男としての自信を取り戻しましょう!!
薬に頼って良いんですよ。
体に残り続けるものではないので、その瞬間だけ薬の力をこっそり借りましょう。
※並行して勃起不全の原因(糖尿病、高血圧など)を改善し、薬に頼らなくて良くなると良いですね。