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夜間勃起(NPT)ってなに?EDとの深い関係性とは

皆さん朝立ちの経験はありますよね?朝起きるとムクムクと下半身が盛りだつ”アレ”です。ああ、そういえば最近ご無沙汰かも…といった方…年齢や疲れのせいにしていませんか?もしかするとED(勃起不全)への黄色信号が点灯しているかもしれませんよ。朝立ちについてはコチラで詳しく解説しています。

朝立ちは夜間陰茎勃起の最終形態(moning election)と考えられています。では夜間はどうなっているのでしょうか?この記事では夜間の勃起現象、「夜間陰茎勃起現象(NPT)」について詳しく解説していきます。

 

夜間陰茎勃起現象とは

 

結論になりますが、人間は眠っている間も勃起します。とあるテストの結果、6時間から8時間の睡眠において睡眠時間の約4分の1の時間勃起しているという報告もありました。

 

レム睡眠中に起こりやすい勃起現象

 

まず、夜間勃起は睡眠中の出来事なので睡眠について復習していきましょう。睡眠とはレム睡眠(深い眠り)とノンレム睡眠(浅い眠り)という二種類の睡眠を交互に組み合わせたものです。ノンレム睡眠からスタートしてレム睡眠→またノンレム睡眠に戻るといった周期をグルグルとまわるのが正常な周期システムといわれています。

 

夜間勃起はレム睡眠時に集中する現象として知れ渡っています。レム睡眠は眠りが浅く、目がギョロついたり夢を見ているような状態ですが、具体的な夜間勃起理由は残念ながら現在でも解明されていません。

 

夜間陰茎勃起現象の周期と時間

 

夜間陰茎勃起現象が正常な場合は1夜で3回~7回といった周期で繰り返します。年齢が思春期に近づくほど陰茎の集計変化は大きく、ご年配になれば変化は緩やかな傾向にあります。

 

しかし、加齢が原因でNPTに至らないといったケースはほとんど確認されず、3歳の幼児から70歳以上の高齢にわたるまで周期的なNPT現象を捉えられた研究データがあるくらいです。

 

持続時間は15分~30分前後で、一晩の勃起時間は平均1時間半~2時間前後にのぼり、睡眠のうち25%以上は勃起している状態が一般的です。思ったよりも勃起している時間は長く、「朝立ちは健康のバロメーター!」といった冗談も嘘ではないのです。

 

夜間勃起現象とEDの関係性について

夜間陰茎勃起現象ですが、自分では確認できないことですし「あっ、夜に勃っているんだ」くらいの出来事に捉える方もいるかもしれません。しかし、ED(勃起不全)と深く関わりのある現象の一つなのです。

 

夜間勃起現象の「減少」は危険信号のサインかもしれない

 

夜間勃起現象は男性の生理現象なので、通常の状態だと性的な視覚刺激や聴覚刺激が無くても睡眠中に起こります。しかし、器質性のEDを患っている方では反応が異なります。

 

過去に行われたテストによると平均持続時間や、陰茎の増加幅が健康状態に比べると器質性EDを患っている方は極めて減少傾向にあるという結果が出ています。

 

EDの原因には種類があるため「EDかどうか?」といった簡易的な判断の信憑性には欠けますが、夜間勃起現象は器質性のEDをジャッジする判断材料として現在も使用されている項目ということを理解しておくといいでしょう。

 

豆知識:器質性のEDってなに?

EDの種類は主に4種類。器質性のED・機能性のED・薬剤性のED・混合性のEDに分類されています。器質性のEDは物理的な影響で勃起に障害が起こることを指します。

神経の裂傷や外傷など原因はさまざまです。加齢による動脈硬化によって引き起こされることも考えられます。初期治療として「バイアグラ・レビトラ・シアリス」などのED治療薬を用いることが大半です。(※飲み合わせがあるため専門医を受診する必要性があります)

 

まずは朝立ちを確認しましょう

 

夜間勃起を確認しようとしても「眠っている間の勃起だから気づかない!」といった声もきこえてきそうですが「朝立ち」は夜間勃起の最終サインとして機能します。

 

目が覚める時はモーニングエレクションが起こりやすい、つまり夜間勃起による朝立ちが確認しやすい状態ということです。「朝立ちがない」ことはEDに影響している可能性が少なからずあるかもしれないということを意味します。

 

勃起の持続時間はタイミングや眠りの深い浅いなどさまざまな要因で変化するため朝立ちがお目にかからないことももちろんあります。「長期間朝立ちを見ていない!」といった方は注意が必要です。

 

とくにEDかもしれない…と以前から疑っている方は専門医を受診し、診察や夜間勃起テストなど相応の治療を受けることが望ましいといえるでしょう。

 

夜間勃起現象のテスト(検証方法)とは

具体的にEDにおける夜間勃起現象のテストとはどのような種類があるのでしょうか?

1・陰茎硬度周径連続測定装置(リジスキャン)

 

夜間陰茎勃起現象のテストは当然ですが、寝ている間に行われないといけません。また、装置を装着する緊張状態・陰部といったデリケートな箇所の検査によっての心のダメージなどを考慮して3晩連続でテストが行われるため入院施設が必要です。(※当院ではリジスキャンによる診察は行っておりません。

 

陰茎の根部と先端部にリングを装着して、陰茎の周囲と硬度の変化を計測します。)そして、3晩連続で測定したうち最も評価が高かったデータを使用します。

 

労災災害や離婚調停などの後遺症認定を受けるためには専門医による評価が必要なためリジスキャンが活用されることも多々あります。

2・スタンプテスト

 

信憑性は高くありませんが簡易的に行える器質性EDのセルフチェックとして切手を使用したスタンプテストというものがあります。方法はいたって簡単です。

 

簡易スタンプテストのやり方

1・陰茎を巻けるサイズの連続して繋がっている切手を用意します

2・就寝前に陰茎につづりの切手を巻きつけて1周させます

3・スタート地点の切手を「ピッタリ」としたサイズで貼ります

4・注意点としてペニスに直接貼り付けるのではなく切手同士を貼り付けます

5・就寝し起きればテスト完了です

 

このテストを3日間連続で行います。切手が切れていたら器質性EDの可能性が低くなるというわけです。ただし、そもそもキチンと装着できているのか?寝返りなどで切れているのではないか?といった疑問点は残るもの。

 

本格的にEDの心配があるようでしたら迷わずに専門医に相談するように心がけるほうが無難といえるでしょう。

 

当院のED治療内容・検査内容はコチラです。

朝立ちしない理由とは?病気の可能性もあるってホント?!

今までずっと経験してきた朝ムクムクと下半身が盛り上がる朝立ち…「あれ、そういえば朝立ちを見かけない?」といったお悩みありませんか。

 

「年齢だから精力の減退かな」「別に困らないしいいか」と放置してしまいがちですが、もしかすると身体がSOS!と悲鳴をあげているかも知れません。

 

この記事では

 

・朝立ちのメカニズム
・朝立ちしない原因
・朝立ちを促す方法

 

について解説していきたいと思います。

 

朝立ちとは

 

朝立ちとは「起床時の勃起」を表し、男性のペニスが固くなる現象の一つ。勃起は【身体的要因】や【心理的要因】など複雑な相互作用により成り立つもので、性的な刺激や興奮がトリガーになって海綿体に血流が溜まりペニスが硬化するのが通常の反応です。(尿が溜まっていたりイレギュラーももちろん存在しますが。)

 

しかし、睡眠から覚めたときに確認する朝立ちは自意識や性的刺激に一切関係なく、男性の生理現象として捉えられます。では朝立ちはどういったメカニズムで起こるのでしょうか?

 

朝立ちのメカニズム

 

朝立ちというのは起床時に確認される現象ですが、「起床していない間も勃っているのでは?」といった疑問が浮かびますよね。半分正解で、睡眠時に勃起する朝立ちは夜間に勃起する夜間勃起と深く関係しているといわれています。

 

まず睡眠はご存知の通り浅い眠り(レム睡眠)と深い眠り(ノンレム睡眠)の2つで形成されています。

 

レム睡眠は記憶の整理など眠っている間に脳が運動している睡眠状態。ノンレム睡眠は脳が休憩している睡眠状態と捉えておいてください。ノンレム睡眠から90分を1サイクルとし、順番に交代していきます。

 

夜間勃起はレム睡眠時に確認されやすい勃起現象で「エッチな夢を見ている」といった性的な興奮に関わらず勃起する現象です。

 

交互ノンレム睡眠とレム睡眠を繰り返し最後のレム睡眠で起床します。レム睡眠時なので勃起現象に遭遇することがあり、これが「朝立ち」と呼ばれているわけですね。

 

豆知識:夜間勃起はなぜ起こるの?

 

マスターベーションやセックスの頻度は人それぞれ。しかし、生殖活動の準備体操をしておかないと身体の反応は鈍くなってしまいます。夜間勃起はいざ必要なタイミングで活動できるように試運転的な役割を果たしていると考えるといいでしょう。

 

夜間勃起は性衝動が交差すると夜間射精=夢精に繋がることもあります。女性のクリトリスも似たようなかたちで夜間勃起するといったデータもあります。

 

朝立ちしない原因とは?

朝立ちしない原因…というのはズバリ医学的な根拠は示せません。ただし、セルフチェックである程度の目星や標準をしぼり出し、問題を解決することで以前のような状態に戻ることがあります。どのような問題を解決すれば良いのでしょうか?

 

ストレスや心労などの心理的要因

 

ストレスや心労などが重なると睡眠のサイクルや質に悪影響を及ぼすことがあります。睡眠リズムを崩すと性的欲求が沸かなくなることもあり、長く続くとうつ状態に陥ったり、心因性のEDに繋がることも懸念されます。

 

適度な運動やバランスのいい食事を心がけて、できるだけストレスを溜め込まない環境づくりが大切です。

 

過度の疲労など肉体的な要因

 

心労だけではなく過度の疲労も肉体に負担をかけます。体力回復が間に合わないほど肉体に負荷をかけたり、睡眠が足りていないなど不眠状態も身体へのストレスが大きいです。

 

肉体的な要因は精神的な要因とクロスオーバーすることも注意しないといけません。十分な休養をとって生気を養うことも忘れないようにしましょう。

 

加齢による男性更年期障害などの要因

 

朝立ちは60代以上になるとレム睡眠だけではなく、ノンレム睡眠でも現れることが確認されていることから年齢に関係なく生涯付き合っていくといった思考が一般的です。

 

しかし、女性が閉経時期にに更年期障害になるように、男性にも男性更年期障害という男性ホルモンが著しく低下する状態が確認されています。

 

さらに筋肉を増強したり、肥大させる役割を果たすテストテロンが低下するとLOH症候群といった不定愁訴(自覚症状はあっても病気として診断されない不安定な様態)に陥ることもあります。

 

心当たりがある方はメンタルヘルスや精神科を受診することをオススメします。

 

朝立ちしないのは病気のサイン?

朝立ちは寝て起きるたびに確認できるものではないので「起床時に朝立ちしない」といった人も少なくありません。

 

ただし、しばらくのあいだ朝立ちを確認できていない場合はもしかすると身体がSOSの危険信号を点灯させている可能性があります。

 

朝立ちと器質性EDの関連性

 

朝立ちをなかなかお目にかからない場合は、器質性のEDが関係している場合があります。「ED(インポテンツ)は自分はどうでもいい!」と考えている方も器質性のEDは注意が必要です。

 

器質性EDとは心理的なものではなく、物理的な障害があってEDになっているケースを指します。具体的には性器周辺の手術や事故の手術などで神経が傷ついている…といった伝達神経の損傷の可能性。

 

そして、動脈が硬くなっている・詰まっているといった血流が通りにくいといった要因が考えられます。陰茎に通っている動脈は身体の中でも細い動脈の一つで僅か1mm~2mm程度です。心臓などの冠動脈の根元は3mm~4mmくらい。

 

つまり、最もサイズの小さな動脈の異常=動脈硬化の初期を知らせるサインになっている可能性があるということです。

 

器質性EDと生活習慣病の関連性

 

また、糖尿病・メタボリック・シンドロームといった生活習慣病が進行している方にも器質性のEDの症状が見られるケースがあります。

 

例えば慢性的な喫煙や食生活の乱れ、日常生活の積み重ねが動脈硬化を引き起こすことがあり、最後には脳卒中など「死」に繋がる病にかかることも想定できます。

 

心当たりがある方は早めに病院を受診し、必要な治療やライフスタイルの見直しを検討する必要があります。

 

まとめ

 

朝立ち…といえば下半身のお話になってしまい、とても下品に聞こえますよね。しかし、健康のバロメーターの役割を果たしていることがご理解いただけたと思います。

 

朝立ちのメカニズムの基礎をキチンと確認し、「自分には当てはまらないか?」といったチェックを意識してみてください。

 

また、当院ではED治療薬によるEDの治療も行っています。生活習慣病のお薬など飲み合わせによっては危険なものもありますので、まずはカウンセリングで専門医にご相談いただけましたら幸いです。