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性器や全身にできものが!梅毒は患者急増中の怖い病気

性器や全身にできものが!梅毒は患者急増中の怖い病気

梅毒は梅毒トレポネーマという細菌に感染することによって発症します。
10年ほど前までは「過去の病気」と言われるほど患者数が少ない病気でしたが、近年急激に感染が拡大しています。
感染初期の症状は痛みもなく、陰部や全身にできものが出る程度ですが、そのまま放置しておくと全身に細菌が広がり、認知症のような症状が現れたり、命に関わったりすることもあります。
今回は、梅毒について詳しく解説します。
不特定多数のパートナーとセックスする機会が多い方は特に参考にしてくださいね。

 

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梅毒は近年増加傾向!?

性病には様々な種類がありますが、日本国内での性病の患者数はほとんどの性病で横ばいになっています。
そんな中、梅毒だけは患者数が急増しています。
梅毒は2010年頃まで「昔の病気」と言われるほど患者数が少なく、厚生労働省に報告される1年間当たりの患者数は600~800人程度でした。
しかし、2013年頃から徐々に患者数が増加し、2017年の報告数は5826人になっています。
この増加傾向は現在も続いており、もはや「昔の病気」とは言えない状況です。

特に風俗利用者での感染の報告が増加しており、女性に比べて男性の方が感染者も多くなっています。
そのため、風俗を利用する場合には特に注意が必要な性病です。

梅毒はセックスによって感染する、いわゆる性病の「後天性梅毒」と、母親が妊娠中に梅毒に感染することによって赤ちゃんが胎盤経由で感染する「先天性梅毒」があります。
性病としての後天性梅毒ももちろん怖いですが、感染を放置することによってパートナーに感染させるだけでなく将来生まれてくる赤ちゃんにまで影響を及ぼす可能性があるのです。

梅毒の症状

後天性梅毒の症状はセックスをしてから10~21日後に現れます。
症状の進行具合によって1期~4期に分類されますが、4期になると認知症のような症状や死を招く可能性もあります。
現代の日本では、1~2期で感染が発覚するケースが多いです。
梅毒は1~2期では感染力がありますが、3期以降になると他人への感染力は弱くなります。

梅毒1期

 

梅毒感染後、約3週間後~3か月後は梅毒1期と呼ばれます。
この時期には梅毒の原因菌である梅毒トレポネーマは陰茎やその近くのリンパ節に生息しています。
梅毒1期に見られる症状は、次の3つがあります。
初期硬結(しょきこうけつ):陰茎に痛みのない赤いできものができます。
硬性下疳(こうせいげかん):初期硬結の中心に潰瘍ができます。
無痛性横痃(むつうせいおうげん):近くのリンパ節が腫れますが、痛みはありません。
これらの症状が出ても、しばらく放置しておくと自然に消えてしまいます。
しかし、梅毒トレポネーマが体の中から消えたわけではなく、むしろ全身へ広がり、2期の症状が現れるようになります。

梅毒2期

 

梅毒2期になると、原因菌が全身へと広がるため、様々な症状が現れるようになります。
微熱、脱毛、全身倦怠感、全身のリンパ節の腫れなど、特徴的ではない症状も現れますが、次のような梅毒に特徴的な症状も見られるようになります。
梅毒性ばら疹:全身に平らな赤いできものが出ます。出ても数日で消えてしまいます。
丘疹性梅毒疹:梅毒性ばら疹の数日後、全身にふくらみのある赤いできものが出ます。
扁平コンジローマ:肛門や外陰部に、表面が平らなできものが出ます。
梅毒性乾癬:手のひらに赤いできものができ、カサカサと粉を吹いたような状態になります。
リンパ節の腫れ以外は、2~3ヶ月で消え、その後数か月おきに繰り返すことが多いです。
1期と同様、症状が消えてもケースも治癒したわけではなく、体内には梅毒トレポネーマが潜伏している状態です。

梅毒3期

 

梅毒に感染してから無治療で3年ほど経過すると、3期へと移行します。
3期では、次のような症状が見られます。
結節性梅毒疹:顔に赤銅色のできものがたくさんできます。
ゴム腫:皮膚や骨、肝臓に炎症が起こります。
インターネットで昔の梅毒の患者さんの画像を検索すると非常にショッキングな写真がヒットしますが、これらの患者さんは梅毒3期の症状がほとんどです。
昔は骨に穴が開いたり、鼻がえぐれたりするようなこともあったようです。

梅毒4期

 

梅毒を治療しないまま10年ほど経過すると、神経や血管で症状が現れるようになります。
神経梅毒では、認知症の症状や体の麻痺・電撃のような痛み、髄膜炎が主な症状です。
大動脈では炎症を起こしたり血管にこぶを作ったりして、生命の危機に至ることもあります。

 

梅毒の検査法

 

梅毒の検査は、全身症状の観察と血液の検査、病変部の検査で行われます。
梅毒では特に梅毒2期~3期では特徴的な全身の症状が現れるため、これらの症状を観察し、病変部からDNAを検出することで梅毒の診断が可能です。
しかし、梅毒ではこれらの症状が現れない時期もあります。
そのため一般的には血液の検査を行い、血液の中に梅毒トレポネーマに反応する抗体が存在するかどうかを調べます。
梅毒の検査では2種類の検査の結果を組み合わせることで未感染、感染初期、感染、治癒を判断します。
1つ目の検査では、カルジオリピンという物質に反応する抗体を持っているか調べます。
梅毒に感染しているとこの検査で陽性になりますが、梅毒以外の病気でも陽性になる可能性があるというデメリットがあります。
もう1つの検査は梅毒トレポネーマの菌そのものと反応する抗体を調べる検査です。
この検査では梅毒と反応する抗体を検出することが出来ますが、梅毒が治癒してからも陽性になってしまうため、治癒したかどうかの判断には活用できません。
2つの検査結果を組み合わせ、次のように判断します。

感染して間もない時期はいずれの検査でも陰性の結果になる可能性があります。
そのため、最後のセックスをしてから1ヶ月程度経過してから検査を受けるのがおすすめです。

梅毒の治療法

梅毒はペニシリンという抗生物質の投与で治癒が可能です。
梅毒自体はそれほど強い細菌ではないので、処方された抗生物質をきちんと服用することで治癒が見込めます。

梅毒は早期発見・早期治療を!

今回のコラムをご覧になって「自分は大丈夫だろうか」と不安を抱いた方もいるのではないでしょうか。
冒頭で紹介したように梅毒は近年患者さんが急増しており、その勢いはとどまる気配はありません。
あなた自身やパートナー、そして未来の子供を守るためにも、1度相談や受診してはいかがでしょうか。

しかし、医療機関を受診するのに抵抗がある方が多いのも事実です。
そのため、栄セントラルクリニックでは、コールセンターやメール、LINEでの無料相談を受け付けています。
あなたの気になっている症状を、ぜひ問い合わせしてみてください。
栄セントラルクリニックの担当医がアドバイスいたします。
問い合わせのやりとりの後、こちらからのメールマガジンや勧誘の連絡をすることもありません。
また、もちろん守秘義務がございますので、受診やこれらの無料相談に関する家族からの問い合わせにも一切お答えしませんので、安心してくださいね。

性病の検査や治療では通院が複数回に及ぶため、通院のしやすさも大切です。
通院のたびに仕事を休んだり、大切な休日が奪われたりしては、通院が億劫になってしまいますよね。
栄セントラルクリニックは地下鉄栄駅より徒歩5分という立地に加え、診療時間が深夜0時までなので、忙しい方でも通院しやすくなっています。

梅毒はきちんと薬を服用することで完治が見込める疾患です。
放置すると死に至る可能性もあるので、ぜひ1度検査を受けてみてくださいね。

これらの症状が当てはまったら梅毒の可能性あり!

こんにちは。栄セントラルクリニック、ドクター鈴木です。最近は梅毒も増加傾向にあり、予防措置を講じる、定期的な検査を受けるなど、対策が必要です。梅毒といっても、実はとても奥が深く、様々な症状を呈するものですので、本日は、この梅毒について勉強してみようと思います。少し長い文章ですが、ぜひ、ご一読ください。

2015年以降から若年層を中心に性感染症である梅毒の患者が増加傾向にあります。

以下で解説する条件下で症状が出た場合、『梅毒』に感染してる可能性があります。

しかし早期の発見と適切な処置を受ければ大事には至りません。

もし感染症状が疑われる場合は下記で挙げられている症例を見て、合致するようであればお近くの病院や保健所で検査を受ける事をおすすめします。

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・考えられる感染経路

・特定のパートナーとの性行為
・風俗などの不特定多数との性行為
・キスや関節キスによる感染

梅毒の発症元となる感染経路は主に性行為によるものが大半を占めます。

しかし性行為による粘膜の接触に限らず、他にも感染者によるキスやコップなどの関節キスで咽頭部に感染したり、アナルセックスをした際に直腸に感染するなど性器の接触以外でも感染する事例があります。

・梅毒の原因菌は「梅毒トレポネーマ」

まず梅毒には二種類あり、それは「後天梅毒」と「先天梅毒」があります。

・後天梅毒とは?

主な感染経路は性行為によるもので、3週間以上の潜伏期間を経て発症します。

・先天梅毒とは?

十分な治療を受ける前に母体が梅毒に感染し妊娠した場合、胎児に影響を与える可能性があります。
生まれた乳児に症状が現れる事があり、最悪の場合、流産や死産になるケースも。

性行為が元で梅毒の感染が疑われるほとんどの症名は「後天梅毒」にあたります。

先天梅毒につきましては、現在ではあまりみられることはありません。

性行為やキスなどで梅毒トレポネーマが感染すると、感染後の時期によって体に出る症状が異なります。

また梅毒には第一期~第四期までの段階があり、出る症状は以下の通りです。
・第一期(感染後3週間~)

梅毒トレポネーマが感染した部位にしこりができることがあり、できたしこりの事を初期硬結(しょきこうけつ)と言います。

初期硬結の特徴としては性器周辺や咽頭部、肛門などに1cm程の赤く硬いしこりを形成します。

その他にも足の付け根部分にある鼠径リンパ節に腫れが生じる事があり、この腫れを横痃(おうげん)や横根(よこね)と言います。

横痃は梅毒に感染してから3週間以降に足の付け根にできることが多く、痛みやかゆみを伴わないことから自覚症状がないため、第一期の時点で梅毒と診断されるのは比較的少数です。
・第二期(感染後3ヵ月~)

梅毒感染後3ヵ月以上経過すると、手のひらや足の裏、体の中心から赤い発疹が現れ始めます。

バラの花に似ている事からこの段階で体に現れる発疹の事を「バラ疹」と呼ばれることもあります。

表面的な症状に驚かれて受診する患者さんが多い事から、大抵の場合この段階で適切な治療を受けて完治することがほとんどです。

・第三期(感染後3年以降)

梅毒感染後3年以上経過すると、皮膚、骨、筋肉などにゴムのような弾力のある腫瘍が現れます。

またこの腫瘍の事をゴム種と呼ばれることもあります。

現状では第二期の段階で治療されるケースが多いため、症状がここまで進む事は滅多にみられない。

・第四期(感染後10年以降)

更に感染した状態のまま10年以上が経過すると、体内から異変が生じ、梅毒が元となって髄膜炎や脳梗塞、心不全などの合併症状を引き起こすこともあります。

これら合併症が併発すると最悪の場合死に至るケースも。

しかし先ほども話したように、ここまで病状が進行するのは比較的少ないです。

 

梅毒を早期発見するには?


梅毒は医療機関または保健所で血液検査をすることによって梅毒に感染しているかどうか確認することができます。

また検査を受けるタイミングについてですが、梅毒には潜伏期間があり、感染したと思われる直後に病院や保健所で血液検査をしたとしても陽性反応が出にくいので、なるべく感染したと思われる日から4週間程度の日を空けてから検査を受けるようにしてください。

もし感染が発覚した場合、それまでに性交渉した相手と共に治療を受けるようにしましょう。

梅毒の症状は適切な処置を受ければ完治する

少し昔までは「不治の病」と恐れられた梅毒ですが、今では医療が発達し、ほとんどの場合はペニシリン系の抗生物質を服用することで完治することが可能になっています。

またペニシリンに対してアレルギーを持つ患者さんにはペニシリン以外の抗生物質を用いたり、状況に応じて処方する薬は変わります。

梅毒の治療後

再発、再感染を防ぐには、十分な治療を受けた後も定期的な検診が必要になります。

なので治療後も完治したと自分では思っていても、きちんと医師の判断を聞き入れることが再発防止に繋がります。

梅毒の感染を予防するには?


梅毒は感染部位の粘膜や皮膚と接触することで発症するので、性行為時のコンドームの着用はもちろんですが、他にもオーラルセックス(フェラ)などで性器と口腔内が接触する事でも感染する場合があります。

パートナーと性行為する前に症状が出ていないかチェックをすることで感染を防ぐ事ができます。

もしその場で症状が確認できたのなら、お近くの医療機関で早めに受診することをおすすめします。