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HPVは性器にブツブツを形作る

感染した性病は「尖圭コンジローマ」!不運の連鎖は治療でストップ

※これは架空の話で実在の人物・団体とは一切関係ありません。性器の表面にできるイボはHPV尖圭コンジローマ」という性病をご存じですか?HPV(ヒトパピローマウィルス)によるSTDのひとつで、感染するとカリフラワー或いは鶏のトサカのようなとがったイボが、男性器や女性器、肛門周辺にびっしり現れてきます。他の性病と違う点は、かゆみや痛みは無い代わりに、そのまま放って置くとブツブツは増殖しながら拡大するので、外科的な治療しか方法がありません。

 

 

それ以上に厄介なのは、いったんコンジローマに感染すると、エイズを引き起こすHIV(ヒト免疫不全ウィルス)に感染してしまう確率が、およそ10倍以上に跳ね上がるという恐ろしい研究結果も発表されていることです。さらにHPVが悪性の場合には、「子宮頸がん」や「陰茎ガン」を引き起こし、やがて命に関わります。それほど侮れない性感染症が尖圭コンジローマ。

 

 

さて、これからご紹介するエピソードは、ある不運な前半生を過ごしてきた51歳のOL、春本美佳のお話です。高校3年の時、最愛の母親を亡くして以来、彼女にはついてない事ばかり。乗り始めたばかりの自家用車で、不幸にも人身事故を引き起こし、それが原因で仕事先を解雇されてしまいました。それ以後も、運の悪い出来事が幾度も繰り返し、そのおかげで美佳は51歳になる現在まで独身です。

 

 

そんな不幸な身の上を抱える彼女でしたが、とある「出会い系掲示板」で年上の男性と巡り会い、交際を始めます。ところが、運の悪い事に、美佳はこの男性から思ってもみなかった性病を感染させられてしまいます。その性病こそ、尖圭コンジローマだったわけです。幸薄い中年女性の性病感染と治療の記録を、これからみなさんにご紹介します。

 

 

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