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- 2021.10.28
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ブライダルチェックは結婚する二人が避けてはならない検査です!
※これは架空の話で実在の人物・団体とは一切関係ありません。「ブライダルチェック」という言葉をご存知でしょうか?ブライダルチェックとは、一般的に結婚前の女性を対象として行われているトータルチェックのことです。検査する項目は、女性ホルモンの分泌検査や血液検査、性感染症検査と女性器の内診やエコー検査などがセットで用意されています。また、病院によっては、乳がん検査や子宮がん検査も同時に行っているようです。
ところで、このブライダルチェック、近い将来結婚し子供が欲しいと考えるカップルなら、女性だけではなく必ずそのパートナーも一緒に行うべき検査です。男性には、女性同様「性病検査」と共に精液検査も行ってくれるので、妊活する前に生殖能力を調べることも可能。それより何より性感染症は「不妊」の原因にもなるので、新郎新婦はこの検査を受けたほうが無難です。
さて、これからご紹介するエピソードは、結婚式を目前に控えた若いカップルのお話です。新婦の名前は村野里佳。25歳になる彼女は現在保険代理店に勤めています。そして、ふたつ年上の新郎木村宗輔は民間会社の営業部員。それぞれの上司が友人だった縁で、二人は半ばお見合い同然に引き合わされました。けれど、二人とも適齢期を迎えていたせいでしょう。トントン拍子に話はまとまり、先月めでたく結納を終え、来月には結婚式を控えています。そんな婚姻間近のカップルは、新婦里佳の提案で、一緒にブライダルチェックを受けました。ところが、その検査結果が原因となり、一悶着が起こります。予想外の検査結果と、その後の困った顛末を、これからみなさんにご紹介致します。
ブライダルチェックと意外な結果
チェックの目的と意外な検査結果
検査の結果、里佳と宗輔は、ともに「性器クラミジア」に感染していることが判明します。予想もしていなかった担当医の診断に、二人は唖然としたまま言葉も出ません。なぜなら結婚式はもうすぐ目の前に迫っているからです。里佳は自分に性病を感染させた張本人が、婚約者宗輔に違いない、そう考えたのでしょう。顔を真っ赤にしてフィアンセを睨み付けると、そのまま俯き、両手で顔を覆ってしまいました。
それも当然でしょう。そもそもブライダルチェックを受けた目的は、結婚した後、直ぐに「妊活」を始めたいと彼女が考えていたからです。ところが、信じていた婚約者からクラミジアを感染させられ、里佳は言葉もありません。涙ぐんだまま俯く里佳に、宗輔はかけてあげる言葉も見つからず、ドクターの目の前でただ呆然とするのみ。
そんなカップルに向かって、ドクターは意外な質問を投げかけました。里佳と宗輔それぞれに、クラミジアに感染するような性行為を、これまでしてこなかったかどうか、担当医は静かに問いかけたのです。確かにクラミジアは自覚症状が乏しいのが特徴の一つ。感染しても男女ともになんら普段と変わりない生活を送れます。営業部員の宗輔も、里佳と出会う以前にはソープランドやデリヘル等で散々女遊びはしてきましたが、最後に遊んだ「抜きキャバ」で辛い淋菌に感染して以来、里佳以外の女性と一度もセックスした経験はありません。しかも、その淋病は、専門病院で完璧に治療済みです。宗輔には、クラミジアに感染したその原因がどうしても納得できず、担当医に救いのまなざしを向けました。
感染の原因は奔放過ぎた異性関係
すすり泣いていた里佳が、ようやく平静に戻ったのをドクターは横目で確認します。すると、主治医は彼女に対して、あえて念を押すように話しかけました。
「ところで、新婦の里佳さんには、クラミジアに感染するような性行為、何か心当たりはありませんか?」
ドクターの意表を突いた問いかけに、里佳はふいに顔を上げ、まじまじとその顔を見つめます。そう問い詰められると、彼女側にも思い当たる原因がひとつやふたつではすみません。
宗輔と出会う前、里佳は専ら「出会い系」にはまっていて、不特定多数の男性と、これまで幾度となく体の関係を結んできたのです。もちろん性病感染に最大限注意は払ってきましたが、セックスする男性の中には、コンドームを無理矢理外して「生ハメ」を強要してくるような「ろくでなし」も数知れず。もしかすると、奔放な異性関係と、何度となくしでかしてきた自分の失敗が、クラミジアに感染した本当の原因かもしれない!?ようやくその事に気付いた里佳は、口をあけたまま二の句が継げません。
性病治療は同時にカップルで
性病検査は結婚する二人の義務
よもやのクラミジア感染が、自分に原因があるかもしれない、そう気付いた新婦里佳は、もはや呆然自失です。さらに、抜きキャバで淋菌に感染したものの、治療は完璧に済ませていた宗輔に、思い当たる節などありません。いくら脳天気な新郎とはいえ、少しずつフィアンセ里佳への疑念がふつふつ湧き上がってきました。
そんな二人に気付いたのか、経験豊富なドクターは、クラミジアの特徴とその治療法について、次の通り説明してくれました。
【クラミジアの特徴と治療】
- クラミジアの特徴
クラミジアは患者数が最も多い性感染症。特に、若者に感染者が多いのが特徴のひとつ。さらに、感染してもほとんどの患者に自覚症状が無く、病状が進行しやすいという性質を持っている。 - クラミジアの症状
クラミジアは「尿道炎」として発症することが多い。感染した後、およそ1週間から3週間程度の潜伏期間を経て発症するが、症状は至って軽い。尿道のかゆみや痛みは軽く、少量の膿が滲み出る程度。若干不快感や違和感を覚えるものの、立っていられないほどの「排尿痛」を味わうこともほとんどない。特に、女性は無症状の患者が多く、重症化して「子宮頸管炎」や骨盤の炎症につながるケースも。 - クラミジアの治療
クラミジアの治療にはマクロライド系やニューキノロン系、そしてテトラサイクリン系の抗生剤を1週間程度服用する。症状が重い場合は点滴治療も併用して、寛解を図る。
性病は必ず二人で同時に治療する
クラミジアの特徴と治療法の説明を聞き終えた二人は、早速内服薬をドクターに処方してもらい、その日から同時に治療を始めました。担当医が説明してくれた通り、クラミジアなどの性感染症は、パートナーが二人同時に治療を始めない限り、「ピンポン感染」を引き起こします。片方が治っても、もう片方が治癒しなければ、クラミジアは互いの性器を行き来してしまうのです。
それにクラミジアは、精巣や骨盤に炎症を起こすので、男性にとって不妊の原因となる事例も多く、見逃せない性病です。しかも、放っておくと「梅毒」などより悪性度の高い性病に感染しやすくなってしまうので、早急な治療が必要。自覚症状が無いからと、クラミジアを決して侮ってはいけません。
抗生剤を飲み始めて早1週間が過ぎました。いよいよ明日は再検査が予定されています。けれど、その検査に里佳と宗輔は一緒に出かけることはありません。互いに顔を合わせないよう、別々の時間に予約を入れているからです。クラミジアに感染していることをブライダルチェックで気付いた新郎新婦は、あの日以来連絡を取り合うことも無くなりました。結納は済ませてはいるものの、結婚式場はたぶんキャンセルになるかもしれません。
さて、読者のみなさんの中にも、間もなく結婚を予定されている適齢期の男性や女性がきっといらっしゃることでしょう。そんなみなさんにひと言ご忠告を申し上げます。ぜひ一度、あなたも結婚前にブライダルチェックを受けてみませんか?ブライダルチェックは結婚する二人が避けてはならない検査です!そして、そのチェックは、大切なパートナーと同時に行うことが基本ではあるものの、その検査結果を聞くタイミングは、少しずらしてもいいかもしれません。何も、二人同時に検査の結果を耳にして、その責任をなすり合わなくても良いはずですから。ご検討をお祈りいたします。
- クラミジアの特徴