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2021.12.26
HPV(ヒトパピローマウイルス)とはどんなウイルスか知っていますか?感染経路や予防方法についてもご紹介

メンズクリニックや泌尿器科医院などで性病検査を受ける際に「HPV」という名称を聞いたことのある人もいるのではないでしょうか。

 

さまざまなところで話題になる機会も多い、このHPVですが、実際には「聞いたことはあっても、詳しくは知らない」という男性も多いでしょう。

 

HPVとは「ヒトパピローマウイルス」の英語表記、Human PapillomaVirusのH、P、Vの文字を取ってそう呼ばれています。

 

……とは言っても、結局「じゃあヒトパピローマウイルスってどんなウイルスなの?」と考えてしまう人も多いはずです。

 

このHPV、梅毒やHIVのように良く知られた存在ではありませんが、実際にはそれらと同じくらいの恐ろしさを秘めたウイルスなんですよ!

 

そこで今回は、このHPVとはどのようなウイルスなのか、そしてその感染経路や予防方法についてご説明していきます。

 

HPVとはどのようなウイルスでどんな症状を引き起こすの?

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、知名度的にはあまり高くありませんが、性病としてはかなり一般的なウイルスです。

 

つまり性交渉をする場合は、かなりの確率でHPVに感染する可能性があるわけですね。

 

ですので今後の生活のためにも、少なくともHPVの存在については知っておいたほうが良い、と言えます。

 

HPVの種類は100種類以上!有名な尖圭コンジローマもHPVの一種

HPVという名称で呼ばれるウイルスは、1種類だけではありません。

 

現在までに100種類以上のHPVが確認されており、しかも「皮膚に感染するHPV」と「粘液に感染するHPV」のように、感染する場所もその種類によって異なるのです。

 

そんなにも種類があって、感染する場所も異なるのであれば、それはもう別のウイルスなのでは?とも思ってしまうかもしれませんが、分類上は同じ種類のウイルスだ、という点がHPVについての理解を難しくしているひとつの原因、と言えるかもしれませんね。

 

100種類以上に分類されるHPVですが、あえてひとまとめに説明するのであれば「性交渉によって感染するウイルスで、感染すると性器やその周辺の粘膜にイボを作るウイルス」と言えるでしょう。

 

たとえば性器にイボができることで有名な性病に「尖圭コンジローマ」がありますが、この尖圭コンジローマを引き起こすウイルスもHPVの一種なのです。

 

HPVに感染するとさまざまなガンの原因となる可能性がある

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、さまざまなガンの原因となる可能性があることでも知られています。

 

特に女性の子宮頚に感染すると子宮頸ガンを引き起こす可能性があると言われており、大きな問題とされていることはご存じの男性もいるでしょう。

 

ちなみにすべてのHPVがガンを引き起こすわけではありません。

 

HPVは「低リスク型HPV」と「高リスク型HPV」に分類されていて、このうち高リスク型HPVがガンを引き起こすリスクが高いウイルスとされています。

 

有名な「尖圭コンジローマ」は低リスク型HPVに分類されるので、ガンについては安心ではありますね。

 

だからと言って、感染したいわけではありませんが……。

 

また高リスク型HPVは、身体中に感染する可能性があるため、子宮頚以外にも陰茎ガン、中咽頭ガン、肛門ガンなど、さまざまなガンの原因となるわけです。

 

もちろん高リスク型HPVに感染すると、すべてがガンとなるわけではありませんが、ガンのリスクを下げるのであれば感染しないに越したことはありませんね。

 

HPVに感染してもほとんどが免疫で自然に消滅する

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、尖圭コンジローマのようにわかりやすい症状が出るものばかりではなく、感染してもなんの症状も出ないものも多くなっています。

 

また感染してもほとんどが、人間がもともと持っている免疫によって自然に消滅するケースが多いのも、性病としてはあまり重要視されない原因のひとつかもしれません。

 

HPVがガンに進行するケースは、高リスク型HPVが数年以上の長期間にわたって感染し続ける場合で起こる可能性が高くなります。

 

つまりHPVに感染しても、ガンにならない人は多くいるわけですが、感染しやすく、同時に人に感染させやすいウイルスですので、他の人のことも考えるとやっぱり注意するべきウイルスである、と言えるでしょう。

 

HPVの感染経路にはどのようなものがある?感染を予防するためにできることは?

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、感染しても直接的な症状が出ないケースが考えられるため、なかなか感染に気付きにくいのが特徴と言えます。

 

そのため自分への感染を予防し、同時に他人への感染も予防するのは、その感染経路と予防方法をしっかりと理解しておかなければなりません。

 

HPVの感染はほとんど性交渉によって引き起こされる

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、そのほとんどが性交渉によって感染するウイルスです。

 

つまり性交渉の回数が多い人、さまざまな相手と性交渉をおこなう人のほうが、そうでない人と比べてHPVに感染する可能性は高くなるわけですね。

 

これは他の性病に関しても同様のことが言えますが、感染するとわかりやすい症状が出る性病と違い、HPVは静かに感染し続けた結果、ガンに発展する可能性がある点が恐ろしい、と言えるでしょう。

 

男性は高リスク型HPVに感染しても症状が出ずにわかりにくい

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、女性だけでなく男性にも感染するウイルスです。

 

低リスク型HPVに感染すれば、ペニスにイボができる尖圭コンジローマを発症して感染が判明するケースもありますが、高リスク型HPVに感染した場合は特に症状が出ないため、感染に気付かないケースも多くなっているのが問題、と言えるでしょう。

男性の高リスク型HPV感染については、まだわかっていないことも多いのです。

 

HPV感染はコンドームである程度は予防できるが予防しきれない可能性もある

HPV(ヒトパピローマウイルス)は、他の性病と同じくコンドームを利用することで感染をある程度予防できます。

 

しかしHPVは性器だけでなく、その他の粘膜にも感染するウイルスですので、性器以外の部分から感染する、感染させる可能性は否定できません。

 

コンドームだけでは予防できないと考えると、HPVが非常にやっかいな存在であることは理解できるのではないでしょうか。

 

女性の高リスク型HPV感染予防にはワクチンも有効

高リスク型HPV(ヒトパピローマウイルス)のなかでも、子宮頚ガンを引き起こすHPVは大きな問題となっています。

 

子宮頚ガンを発症する女性は毎年1万人以上、そしてそのなかで亡くなってしまう人は3千人近いと言われています。

 

高リスク型HPVに感染することによって女性が子宮頚ガンを発症するのを防ぐため、ワクチンの接種もおこなわれています。

 

このワクチンはまだ性交渉をおこなっていない、HPVに感染していない女性のほうが効果が高いと言われているので、身近な女性にはワクチンの摂取をすすめるのも良いかもしれませんね。

 

HPVを他人に感染させるのを防ぐためにも定期的に性病検査を受けよう

男性にとってHPVは、症状もほとんど出ないためそれほど重要視される性病ではないかもしれません。

 

しかし男性がHPVに感染することで、性交渉をした女性の子宮頚ガンのリスクが跳ね上がることになってしまいます。

 

他人にそのようなリスクを負わせるのを防ぐため、男性も定期的に性病検査を受けてHPVに感染していないかチェックするのも重要だ、と言えますね。

 

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